2026年02月17日 (火)
葛巻町で酪農に従事する女性たちで活動する自主グループ「よつば会」が50周年を迎えた。思いを分かりあえる仲間が欲しいという声に共感した11人の酪農家の若妻たちが集まり1976年に結成。農閑期の11~4月に学習会や牧場視察など活動を続け、現在も40~70代の約20人が参加。何かを皆でやり遂げようと地道に続けてきた活動が、最高の仲間づくりの糧となり、女性としての地位を築き上げてきた。
結成当時の日本は、高度成長期により時代も変わり始めていたが、山村地域の同町では古くからのなごりが色濃く残っていた。酪農家の嫁の環境も、家のことや子育て、農作業に明け暮れ、自分の自由な時間を持てない時代だった。
「よつば会」は、結婚を機に東京都から同町に移り住んだ会長の中村和子さん(75)が、分かり合える仲間を作ろうと声を掛けたのが結成のきっかけ。どこにも属さず支援を受けない自主グループで、規約も縛りもない。年会費は近年まで1000円で、活動費は都度出し合う他に、手作りのお菓子や牛乳を販売してまかなってきた。
中村さんは「集まって楽しい事をやっていこうと言う思いで始めた。酪農の仕事をしているので、気軽に来てもらえるように強制はしなかった」と話す。千葉幹子さん(74)は「当時は外出することさえままならなかった。30分だけと決めて参加し、仲間の顔を見て好きなことを言えることに救われた」と話す。
当初は愚痴ばかり言っている集まりと批判の声もあったが、地道な活動が自信につながり仕事に誇りも持つようになった。10年経った頃には周りからも認められるグループに成長していた。
研修も酪農のことを中心に行い、町外、県外へと範囲を広げ、酪農家には難しいとされる宿泊を伴った旅行も実現。さらに、積み立てをしてニュージーランド、イタリアへの視察旅行も実現した。13年には、有志で自ら搾った生乳を使ったジェラート店「くずまきジェラート クローバー畑」をオープンさせ活動の幅を広げてきた。
50周年を迎え中村さんは「皆、自分事として参加しているので笑い声が絶えない。参加者主体のグループなので、参加する人がいれば今後も続けていきたい」と話す。
17日には前町長の中村哲雄さんを講師に迎えて研修会を開き、同町の第三セクターの施設の歴史などを学んだ。
