東北唯一の闘牛、平庭闘牛大会しらかば場所が9月7日、久慈市山形町の平庭闘牛場で開かれた。13組の取り組みが行われ、2~11歳の牛たちが迫力満点の勝負を繰り広げた。県内外から約800人が訪れ、最大で1トンを超える巨体が角をぶつけ合う様子に歓声を上げた。
この日は、取り組みに先立ち、闘牛場内で「牛前式」という形で結婚式も開かれた。同大会で勢子を務める堀江りんさん(24)と夫の堀江貫太さん(26)が、闘牛を前に多くの人から祝福を受けた。
闘牛ウェディングは、6月に入籍した堀江さんが同大会関係者の協力を得て初めて行なった。
堀江りんさんは「今まで大切にしてきた闘牛という地域の文化に、新しい風を吹かせたいと思い企画した。忘れられない結婚式になった」と話す。
同大会は、江戸時代に久慈近辺で製造された塩を内陸まで運ぶ「塩の道」を通る際、先頭を歩く牛を決めるために角突きをさせたのが始まりとされる。 千秋楽となる「もみじ場所」は10月19日に開く。