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人との繋がりを大切に

りんどうの出荷作業をする山本さん

祖父の姿に憧れ

ブランド「安代りんどう」が有名な八幡平市安代地区で、父、祖母と一緒にリンドウ50aを栽培する高斗さん。高校卒業後に実家に就農し、家族と共にリンドウ栽培を始め今年4年目を迎える。

小学生の頃、実家では祖父が中心にリンドウを栽培していた。高斗さんは祖父について歩き、田んぼや畑に足を運んでいた。

山本高斗さん

その当時、高斗さんの目には機械に乗っている祖父の姿がかっこ良く映っていた。「祖父の姿に憧れ、トラクターに乗りたいと思った。そのためには農業をやらなければならないと考えていた」と当時を話す。そして、小学6年生の頃には「将来は家を継いで農業をやる」と周りの人にも話し、子どもながらも農業への気持ちが強くなっていた。

その後も農業への気持ちが変わる事はなく、盛岡農業高校へ進学。卒業と同時に実家に戻り、家族と共にリンドウ栽培を始めた。

リンドウ農家としてのスタート

リンドウ農家としての第一歩を歩み始めた高斗さんだが、1年目は父に言われた事をこなす日々が続いた。「年間の作業内容は分かったが、何のためにやっている作業なのかが分からなかった」と話す。しかし、分からないながらも、作業が終わりきれいになった畑や花を見た時に喜びも感じていた。

そして、2年目を迎えた田植えの時期、祖父が目の病気で仕事ができなくなった。リンドウとは別に自家用として米と野菜を作付けしていたが、高斗さんは米作りを任された。まだまだ未熟なリンドウ栽培に加え、米作りで気持ちが空回りしていた。

インタビューに答える山本さん

「米は自家用なので、リンドウを作った方がお金になるが、任された米作りもやらなければと気持ちに余裕がなかった」と苦笑いする。秋ごろには祖父がガンだと伝えられた。機械作業は、ほとんど祖父がやっていたので、機械の動かし方や農業への思いを祖父に聞いた。

「飲んでばかりと思っていたが、そこで人脈を作り知識を得ていたことを知った」と、祖父の思いを知った。

3年目、自家用の米と野菜作りとリンドウ栽培の中で「任された事からしっかりやろう」と考えた高斗さん。米と野菜は自分が任され、リンドウは家族と一緒に作業をしているので、まずは任された分をしっかりやることを意識した。「割り切ることで気持ちに余裕ができ、探求心をもつようになった」と話し、リンドウ栽培についての勉強も始めるようになっていた。

経営者としての意識の芽生え

「30歳を目途に自分で経営するのが目標」と話す高斗さん。「父が元気なうちに色々経験し、より良いリンドウを作れるようよう栽培技術を身に付けていきたい」と目を輝かせる。

インタビューに答える山本さん

「作業は個であるが、周りに人がいることで得られることも多い」と話し、人との繋がりを広げ、経験や知識を深めていこうという意志が感じられる。そして「日本一のリンドウ産地を絶やしたくない。そのためにも、自分と同じ世代との交流も深め、同世代の仲間を増やしていきたい」と笑顔を見せる。

人との繋がりが縁で紹介された仕事を冬場にしているが、春を感じる頃には「やっぱりリンドウを作りたい」と思う高斗さん。揺れ動く気持ちの内側には、しっかりと芯のある将来が楽しみな担い手だ。

プロフィール

山本高斗さん

山本 高斗(やまもと たかと)さん

冬場は除雪の仕事をしている機械好きな高斗さん。祖父が残した実家の農業機械も大切に整備して使っている。

※広報誌「夢郷」2021年3月号掲載時の情報です。掲載情報が変更となっている場合がございます。

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