短角牛の魅力に情熱を傾ける堀江(旧姓・小野沢)りんさん(24)は、2022年8月から久慈市の地域おこし協力隊として短角牛の生産振興に取り組んできた。23年10月には自ら子牛を導入。18か月肥育管理し6月24日に出荷の日を迎えた。24年には精肉店「短角考舎おのざわ」を開業しており、育てた牛は自らが加工し精肉として販売していく。
同市で生産される山形村短角牛は夏山冬里方式の飼養管理で、自然に近い状態で育つ赤身肉が特徴。長野県出身の堀江さんは、高校生の時に短角牛の存在を知り、同市の協力隊として生産に携わってきた。
導入した子牛は18か月で290キロから730キロに成長。7月18日には、協力隊としての活動の報告と合わせて短角牛の料理が用意される。
出荷の日を迎えた堀江さんは「どんな環境で育った牛か分かるのは精肉店としてメリットがある。肉の販売を通して生産者の思いも伝えていきたい」と意気込む。
協力隊の任期後は、精肉加工の技術を磨きながら山形村短角牛の精肉販売を続ける。また、生産にも携わり、新たに子牛の導入も予定している。