東北で唯一の闘牛大会、平庭闘牛大会つつじ場所が6月8日、久慈市の平庭闘牛場で開かれた。13組の取り組みが行われ、2~11歳の牛たちが迫力満点の勝負を繰り広げた。県内外からファン約1000人が訪れ、最大で1トンを超える巨体が砂を巻き上げながら角をぶつけ合う様子に歓声を上げた。
同大会は、いわて平庭高原闘牛会(八重桜友夫会長)が主催。地元で生産される短角牛の雄牛が闘牛として活躍し、畜産農家や闘牛オーナー、闘牛サポーターらが協力して運営。
闘牛サポーターは年間1万円の会費を支払うことで大会の無料招待券と地元で生産される山形村短角牛が届けられる。会費は大会運営や闘牛の飼養管理費に活用される。
闘牛大会の勢子として活動する、地域おこし協力隊の小野沢りんさん(24)は「地元に畜産農家があることで闘牛も続けていける。闘牛大会を盛り上げることで、山形村短角牛魅力を広くPRしていきたい」と話す。小野沢さんは昨年、精肉店「短角考社おのざわ」を開業し、山形村短角牛の生産にも携わっている。
同大会は江戸時代に久慈市近郊で製造した塩を牛の背に乗せ、内陸まで運ぶ「塩の道」を通る際、先頭を歩く牛を決めるために角を突き合せたのが始まりとされ、1983年から同市で始まった。
次は9月7日、しらかば場所が開かれる。