JAバンク岩手地域密着型金融の取組みについて

地域密着型金融の取組状況について(平成22年度)

2011年12月16日

JAバンク岩手(県内JA、岩手県信用農業協同組合連合会)では、農業と地域社会に貢献するため、平成22~24年度JAバンク中期戦略に基づき、地域密着型金融の推進に取組んでまいりました。

平成22年度の地域密着型金融の取組状況について取りまとめましたので、ご報告いたします。

■1.農山漁村等地域の活性化のための融資を始めとする支援
   (JAバンク岩手の農業メインバンク機能強化への取組み)



■2.担い手の経営のライフサイクルに応じた支援


■3.経営の将来性を見極める融資手法を始め、担い手に適した資金供給手法の提供
■4.農山漁村等地域の情報集積を活用した持続可能な農山漁村等地域育成への貢献

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1.農山漁村等地域の活性化のための融資を始めとする支援
(JAバンク岩手の農業メインバンク機能強化への取組み)

(1) 農業融資の円滑な取組み

JAバンク岩手は、各種プロパー農業資金に対応するとともに、農業近代化資金や日本政策金融公庫資金の取扱いを通じて、農業者の農業経営と生活をサポートしています。

平成23年3月末時点のJAバンク岩手の農業関係資金残高(注1)は60,602百万円(うち農業経営向け貸付金42,944百万円)、日本政策金融公庫等の受託貸付金(注2)残高は8,051百万円を取扱っています。

(注1)
農業関係の貸出金とは、農業者および農業関連団体等に対する貸出金であり、農業生産・農業経営に必要な資金や、農産物の生産・加工・流通に関係する事業に必要な資金等が該当します。
(注2)
JAバンクが農業者の窓口となり、日本政策金融公庫などの貸付金の受託取扱いを行っています。受託貸付金残高には、JA転貸分を含みます。
【営農類型別農業資金残高】 単位 百万円
営農類型 平成23年3月末
農業 42,945
 穀作 12,932
 野菜・園芸 2,615
 果樹・樹園野菜 713
 工芸作物 737
 養豚・肉牛・酪農 9,023
 養鶏・鶏卵 479
 養蚕 13
 その他農業 16,433
農業関連団体等 17,657
合計 60,602
(注)
1.
農業関係の貸出金とは、農業者、農業法人および農業関連団体等に対する農業生産・農業経営に必要な資金や、農産物の生産・加工・流通に関係する事業に必要な資金等が該当します。
2.
「その他農業」には、複合経営で主たる業種が明確に位置づけられない者、農業サービス業、農業所得が従となる農業者等が含まれています。
3.
「農業関連団体等」には、JAや全農(経済連)とその子会社等が含まれています。
【資金種類別農業資金残高】 単位 百万円
種 類 平成23年3月末
プロパー農業資金 43,922
農業制度資金 16,680
 農業近代化資金 5,949
 その他制度資金 10,731
合計 60,602
(注)
1.
プロパー資金とは、JAバンク岩手原資の資金を融資しているもののうち、制度資金以外のものをいいます。
2.
農業制度資金には、(1)地方公共団体が直接的または間接的に融資するもの、(2)地方公共団体が利子補給等を行うことでJAバンク岩手が低利で融資するもの、(3)日本政策金融公庫が直接融資するものがあり、ここでは(1)の転貸資金と(2)を対象としています。
3.
その他制度資金には、農業経営改善促進資金(スーパーS資金)や農業経営負担軽減支援資金などが該当します。
【農業資金の受託貸付金残高】 単位 百万円
種 類 平成23年3月末
日本政策金融公庫資金 8,040
その他 12
合計 8,052
(注)
JAバンク岩手では、主には県内JAを窓口として、日本政策金融公庫資金の受託貸付金を取り扱っています。

JAバンク岩手は主要な農業関係の制度資金である、農業近代化資金においてトップシェアとなっています。

農業近代化資金 融資残高のシェア JA70% 信農連24% 農林中央金庫4% 銀行等2% JAグループ98% 2009年12月末現在 出所:農林水産省 日本政策金融公庫 農業資金取扱残高のシェア 公庫直貸45% 信農連40% 農林中央金庫8% 銀行等7% JAグループ48% 出所:日本政策金融公庫 農林水産事業「業務統計年報」

 

JAバンク岩手では、農業者の金融円滑化のため、次のような取組みを行っています。

【農業融資の具体的取組事例】

  • 原油、飼料及び農業資材等の原材料費高騰による農業経営費の増加、さらに農畜産物価格の低迷による農業経営の悪化を踏まえて、経営の安定化に向け農家が必要とする資金の円滑な供給を目的とした対策資金を新設した事例。 (JA新いわて・JAいわて中央・JAいわて花巻・JA岩手ふるさと・JA江刺・JA岩手県信連)
  • 担い手農家の育成を図るため、奥州市と協力した新規就農者、認定農業者等を対象とした低利な資金を創設した事例。(JA岩手ふるさと)
  • 営農継続が困難となった農業者が所有する農地の取得を希望し、経営規模拡大を目指す農業者等に対して、経営資源の円滑な承継・有効活用を通じて地域農業の振興に資することを目的とした、農地等流動化対策資金を新設した事例。 (JA岩手県信連)

その他のJAバンク(全国のJA・信農連等)の取組事例については,次のホームページをご参照ください。

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(2) 担い手のニーズに応えるための体制整備

JAバンク岩手では、地域の農業者との関係を強化・振興するための体制整備に取組んでいます。

JAでは、本支店(所)の融資担当者が、営農・経済担当者がお聞きした情報も含めて把握して、農業融資に関する訪問・資金提案活動を実施しています。また、県内9JAに総勢49名の「担い手金融リーダー」が設置され、担い手等からの相談対応の他、支店(所)の活動をサポートしています。

JA岩手県信連(融資部)内に「農業金融センター」を設置し、JAが展開する推進活動の後方支援を一体的に行っている他、担い手金融リーダーが行う推進活動へ同行し、バックアップしています。また、農業金融センター内にフリーダイヤルを設置し、担い手及びJA等からの相談に直接対応できる体制を構築しています。

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(3) JA内事業間連携の強化

農業者の多様なニーズにJAをあげて応えていくため、営農・経済事業等との合同会議の開催や農業者への同行訪問等により、これまで以上に、JA内事業間連携を強化しています。

【具体的取組事例】

  • 営農・経済事業の会議に担い手金融リーダーが参加し、農業者に関する情報交換やニーズへの対応を協議し、農業者への同行訪問を実施するなど、JAをあげて農業者の多様なニーズに対応。

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2.担い手の経営のライフサイクルに応じた支援

(1) 新規就農者の支援

JAバンク岩手では、新規就農者の経営と生活をサポートするため、就農支援資金などを取り扱っています。

【平成22年度 新規就農者をサポートする資金の実績】 単位 件、百万円
  実行件数 実行金額 平成23年3月末残高
就農支援資金 11 28 205
合計 11 28 205

平成22年度から、JAバンクアグリサポート事業の一環として、新規就農応援事業を創設し、新規就農希望者(研修生)の育成を行う農家等に対して費用助成することとしています。

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(2) 経営不振農業者の経営改善支援

JAバンク岩手では、農家負担軽減支援特別資金の対応等にあたり、地域において特別融資制度推進会議を開催し、農業者の経営再建に向けて関係機関と協議しています。

【平成22年度の農業者の経営改善支援取組実績】
  経営改善支援取組先 α αのうち再生計画策定先 β αのうちランクアップ先 γ αのうち債務者区分不変先 δ 事業計画策定率β/α ランクアップ率γ/α
正常先 766 206 - 563 26.9% -
要注意先 382 160 78 289 41.8% 20.4%
破綻懸念先 254 67 55 180 26.4% 21.7%
実質破綻先 194 48 19 169 24.7% 9.8%
破綻先 16 2 5 9 12.5% 31.3%
合計 1,612 483 157 1,210 30.0% 9.7%
(注1)
経営改善支援取組先は、JA・信連が再生計画の策定など、経営改善支援に取組んだ先として指定したものをいいます。ランクアップ先とは、当期末の債務者区分が期初よりランクアップした先をいいます。債務者区分不変先とは、期末の債務者区分が期初と変化しなかった先をいいます。
(注2)
県下JAからの報告を集計しております。(JA岩手県信連含む)

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(3) 講演会・セミナーの開催

JAバンク岩手では、生産者や融資お取引先等を招いた講演会や情報交換会を開催し、異業種間の情報交流を促進しており、以下にその内容をご紹介しています。

【平成22年度 講演会・セミナー開催実績】
講演会名 参加対象者 参加団体数 主催者 内容
友信会セミナー 信連融資取引先
および一般客
84 友信会
(JA岩手県信連)
講師:法政大学大学院政策創造研究科
教授 坂本 光司 氏
題目:「日本で一番大切にしたい会社」
友信会 女性友の会 信連融資取引先および一般客 29 友信会
(JA岩手県信連)
講師:(有)早野商店 早野 崇 氏
題目:「食用ほおずきへの挑戦」
食・農に関する意見交換会 農業法人および食品会社 12 JA岩手県信連

第一部:NHK取材による県内一次産業への応援取材報告

第二部:参加者による情報発信&意見交換会

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3.経営の将来性を見極める融資手法を始め、担い手に適した資金供給手法の提供

(1) 負債整理資金による経営支援

JAバンク岩手では、農業者の債務償還負担を軽減し、経営再建を支援するため、負債整理資金を取り扱っています。

【平成22年度 負債整理資金貸出実績】 単位 件、百万円
  実行件数 実行金額 平成22年3月末残高
農業経営負担軽減支援資金 13 243 437
畜産特別支援資金 58 1,150 2,332
農家負担軽減支援資金 1 20 311
負債整理資金 32 219 763
合計 104 1,632 3,843
  • 農業負担軽減支援資金は、営農に必要な資金を借り受けたために生じた負債の借換えのための制度資金であり、JAなどの融資機関において取り扱っています。
  • 畜産特別支援資金は、過去の負債の償還が困難な畜産経営者に対する長期・低利の借換資金であり、JAなどの融資機関において取り扱っています。

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4.農山漁村等地域の情報集積を活用した持続可能な農山漁村等地域育成への貢献

(1) 自然災害等に伴う農業者への支援

台風等による自然災害や農産物の価格低迷・農業生産資材の価格高騰を受け、JA独自の対策資金を創設したのは6JAで、440件、458百万円の融資が行われました。

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(2) JAバンク食農教育応援事業の展開

JAバンク岩手は、地域の小学生の農業に対する理解を促進するため、JAバンク食農教育応援事業を展開し、農業に関する教材「農業とわたしたちのくらし」の配布や農業体験学習の受入れなどに取組んでいます。

教材「農業とわたしたちのくらし」は、県内のJAバンクを通じて、平成22年度には県内の小学校330校へ、14,745セットが配布され、学校の授業等において活用されています。

農業とわたしたちのくらし

教材「農業とわたしたちのくらし」表紙

県内JAでは、食農教育などの実践活動が取組まれており、これらの取組みに対して、JAバンクアグリ・エコサポート基金から費用助成を行ってサポートしています。平成22年度は5JA、28件の取組みに対して、4,124千円の助成が行われました。

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